その発表は、柔らかなアラビアの陽光が射し込むアブダビの記者会見場で行われた。まるで、この街がこれからも世界中の若きファイターたちの夢を抱きとめ続けるのだと告げるかのように。
7月某日、国際総合格闘技連盟(IMMAF)とUAE柔術・総合格闘技連盟(UAEMMAF)は、IMMAFユース世界選手権を今後さらに3年間、アブダビで開催することを正式に発表した。2024年8月6日から始まる大会を皮切りに、少なくとも2027年まで、ムバダラ・アリーナがこの祭典の舞台となる。
800人以上の若者が集う、歴史的な大会へ
IMMAFのカリス・ブラウン会長は、壇上で穏やかに語った。
「今年のユース世界選手権は、IMMAF史上最大の大会となります。800人以上の選手が45カ国以上から集い、彼らの物語をここアブダビで紡ぐのです。」
その言葉どおり、この数年間で大会の規模は飛躍的に拡大した。2021年のブルガリア大会を経て、2022年からはアブダビが開催地となり、選手数や参加国は50%以上増加。わずか3年で、この地はアマチュアMMA界における「聖地」のひとつとなった。
格闘技が、未来を変える物語
壇上には、UAE柔術・総合格闘技連盟のモハメド・ビン・ダルムージ・アル・ダヘリ氏や、アブダビスポーツ評議会のスハイル・アル・アリフィ氏といった関係者たちも並んだ。その言葉のひとつひとつに、祖国のスポーツ文化への誇りがにじむ。
「アブダビは、国際スポーツイベントの開催地として確固たる地位を築きました。ここで育つ選手たちの背景には、それぞれの人生の物語があり、その夢を支えることが私たちの役目です。」(アル・ダヘリ氏)
確かに、この大会は単なる競技会ではない。未来のスターが、時に涙を流しながらも一歩ずつ成長していく。その姿は、観る者の胸を熱くする。

読者へ、「まだ知られざる闘志」を感じてほしい
IMMAFが掲げる「Road to Recognition」は、MMAをオリンピックに近づけるための取り組みでもある。だが、それ以上に重要なのは、ここに集う少年少女たちの、ひたむきな眼差しだろう。
アブダビの灼熱の太陽の下で、彼らは何を思い、何を闘うのか。
きっとそこには、あなたがまだ知らない「闘志の物語」がある。
今年の夏、その熱を感じに行く価値は十分にあるはずだ。
大会概要
- 大会名:IMMAFユース世界選手権 2024
- 開催期間:2024年8月6日〜
- 会場:ムバダラ・アリーナ(ザイード・スポーツシティ)
- 参加予定:800人以上、45カ国以上
- 主催:国際総合格闘技連盟(IMMAF)、UAE柔術・総合格闘技連盟
アブダビがまたひとつ、若者たちの夢の続きを書き記す。そこに立つのは、あなたが未来に出会うべき名前たちかもしれない。