RDX JAPANがサプライヤーを務める岐阜県のボクシング強豪校『中京高等学校』。
OBはプロ選手を始め世界王者も輩出している高校ボクシング名門校の一つ。
今回は夏のインターハイでの活躍が期待されている武藤涼太選手のインタビューから一つのキーワードが見えてきました。
“最後まで諦めない”
小中学生の頃から全国大会で好成績を収めてきた武藤選手を更にワンランク押し上げた中京高校ボクシング部の強さを伺いました。
―自己紹介をお願いします。
武藤涼太と言います。現在3年生でキャプテンをしています。今年3月に開かれた全国の選抜大会で3位になりました。階級はバンタム級です。
全国の選抜大会で3位
―全国で3位は素晴らしいですね。
実は東海大会でいつも負けてしまう選手がいました。その選手に今回勝つことで選抜大会に出場することができました。そして3位になれて嬉しかったですね。
―ボクシングとの出会いを教えて下さい。
小学校の3年生の時、テレビの向こうに亀田和毅選手が世界戦を戦っていました。それを観て「ボクシングをやりたい」と、そう思うようになりました。家の近くにボクシングジム(ABS CLUB BOXING、愛知県春日井市)がありました。
武藤 涼太 主将
生年月日
2005年1月14日
出身地
愛知県春日井市
身長/体重
173cm 56kg
階級
バンタム級
―小学校3年生の時、どんなボクシング少年だったのでしょうか?
小学校4年のころになると週に1回とか、行かなかったりしていました。私が小学校5年生の時、当時中学3年生だったお兄ちゃんも同じボクシングジムへ通うようになり、お兄ちゃんが凄く頑張っていて、ボクシングをしている姿を見て心を入れ替えました。
―それから毎日通うようになった?
はい、そうです。それからは毎日ボクシングジムに通うようになりましたね。そうしたらボクシングが好きになりましたね。
―中学生になってもずっとボクシングを続けてきた?
私が通った中学にはボクシング部はありません。卓球部に所属はしていたのですが、正直部活にはあまり参加できておらず、学校が終わったらすぐにボクシングジムに通う日々でした。
KARAシリーズ ボクシンググローブ F6
KARAシリーズ パンチングミット 両手入り F6
―中京高校ボクシング部に入部する切欠は何でしょうか?
お兄ちゃんが中京高校へ進学しました。実はボクシングジム(前述のABS CLUB BOXING)の会長の現役時代の先輩が中京高校で監督をしていました。そういった背景もあり、入学に迷いはありませんでした。
高校に入り変わったのは、先輩との関わり合いが増えた事
―小中学校と比べて、高校生になり部活動として活動していく中でボクシングに対しての見方は変わりましたか?
高校に入り大きく変わったのは、これまでに先輩との関わり合いが増えた事ですね。先輩ができて、色々と経験していることを教えていただくことが増えました。
―その経験とはどんな事でしょうか?
高校に入るまでは減量をしたことはなかったのです。最初はとても苦労しました。しかし部活の先輩からアドバイスを貰うようになり、コツが分かるようになりました。また家族の理解もあり、特にお父さんのサポートは大きかったです。そのような経験を経ることで、今では減量は苦も無くできるようになりました。
『中京高校ボクシング部』
―中京高校ボクシング部ってどんな感じですか?
部員の仲がとても良いですね。練習中のコミュニケーションはもちろん、練習外でも仲が良い。練習中に分からない事があっても都度教え合うほど、部員との連携が強いのが中京高校ボクシング部の良いところだと思います。部員は現在9名(3年生3人、2年生4人、1年生2人)。現在の2年生のほとんどは未経験。ボクシングは未経験でも出来るスポーツだと思います。
ボクシングは戦略が大事なスポーツ
―改めてお聞きします。ボクシングの魅力はなんでしょうか?
ボクシングは観ているだけでは殴るだけのイメージがありますが、いざ体験してみると戦略が大事なスポーツ、頭を使うスポーツだと思っています。練習の時から色々考え試合に挑む。それができたときの達成感はありますね。
KARAシリーズ ボクシンググローブ F6
―戦略とありました。戦略とは具体的にどういったことなのでしょうか?
自分だけがむしゃらに、全力でやっていても勝てません。自分のボクシングで相手を如何に動かすか。攻撃では、自分がパンチを出したら、そのパンチを相手がよけて、相手がパンチを出してくるのが分かる。その次の一手を予測して動く。つまり“カウンター”を考えて戦略を立てています。守備では、相手の目の動きや肩の動作で次の動きを予測し、相手のフェイントに騙されない駆け引きも重要です。攻撃面でも守備面でも相手に合わせながら戦略がとても重要になってきます。
―とても頭を使うスポーツですね
はい、そうですね。試合が終わった後、達成感、安心感はありますが、それ以上に疲れることもありますね。
―田中監督は世界大会でも多くのタイトル、メダルを獲得しています。武藤選手から見て監督はどんな方でしょうか?
一言で言うと監督は凄い人です。まだまだ自分のボクシングは通用しないなと思います。考え方もトップレベルだと思います。監督に教えていただくことで考え方が変わりました。練習の仕方や内容も濃くなり、試合中にテクニックのレベルや数があがりました。幅も広がり選択肢も増えることで、試合中は慌てずに対応できるようになりました。
ゴングが鳴るまで諦めない
―武藤選手のストロングポイントを教えて下さい。
ゴングが鳴るまで諦めない。最後の最後まで諦めないことだと思います。先日の選抜大会は圧勝ではなく、どちらが勝ってもおかしくない試合でした。その試合も最後まであきらめず頑張ったのが結果に繋がったのだろうと思います。
―昔からそういう性格だったのでしょうか?
実は、もともと泣き虫でした(笑)。今でも正直弱い部分もあるのですが、試合を重ねていくうちに、少しずつ自分に打ち勝てるようになってきました。自分の弱い部分に勝たないと、そう思っていくうちに、最後まで諦めないという気持ちに繋がったのだろうと思います。
―日々トレーニングを行っている中で、道具や備品に対してのこだわり、独自に行っているメンテナンスなどありますか?
練習後は手汗がすごいので、日々軽くタオルで拭いています。シューズも消臭スプレーをして乾かしています。私の場合シューズは特に気を使っていて、4足、5足ほど持っていて、使いまわししています。
―シューズは消耗品ですか?
状況によっても違いますが、新しいシューズでも1か月で捲れてしまったりすることもありますね。
『RDXを使用してみて』
―RDXを使ってみて、商品の印象をお聞かせください。
ミットは形にカーブがあることで選手は打ちやすいと思います。ミットを持つ方も受けやすいですね。手首が安全に守れるようになっていますし、マジックテープもあり安全に固定されどんな強いパンチを受けても飛んで行かない作りになっているのが良いです。あと、色がシンプルなので誰でも使いやすいですね。
グローブは、手のカタチに結構フィットするので気持ちが良いですね。まず抜ける事が無いです。ミットもそうですが、質感も良くて表面の触り心地が良いです。
―インターハイ予選(5月14日、15日、21日)が始まりました。高校3年間の集大成になるかと思いますが意気込みを聞かせて下さい。
新型コロナウイルスの影響もあり不安はありますが、コロナを言い訳にせず、今まで以上に練習して頑張りたいですね。前回は全国3位で終わってしまったので、今年は日本一を目指したいですね。
―インターハイに向けて監督、コーチからアドバイスされることはありますか?
1年生の時は試合中に泣きそうな顔をしていたのですが、学年が上がってくるにつれ、最後まであきらめないようになり、成長したなって思います。あと一歩考えて、考えて、強い選手を崩していくためにはどうしたらよいか、監督の田中もいつも言っています。ボクシングは頭を使うスポーツ。そしてスピードとタイミングがとても大事です。私たちが普段選手へ伝えていることを武藤選手の口からも出ていたので、普段の教えが浸透していてうれしいですね。(中京高校ボクシング部 近藤広貴コーチ)
『プロを目指したい』
―卒業後もボクシングを続ける予定ですか?
プロを目指したいと思います。地元を拠点にして活躍したいですね。
―最後に今後の目標を聞かせて下さい(ボクシング以外でも大丈夫です)。
まずは目の前の試合に、1勝、1勝、必ず勝ちたいですね。卒業後はプロになり、そしてプロ人生がもし終わったら、もう一つやりたいことがあります。実は私は筋トレが趣味なのでボディビルダーを目指しても面白いかな、と考えています。
―それは面白いですね。ぜひ期待しています。今日は貴重なお時間ありがとうございました。