BRIDGE OF DREAMS 西田 蓮斗

インタビュー | 2025.10.31  Fri.

格闘技を始めて、まだ3年くらいです

そう語るのは、アマチュア大会・THE TEMPEST第5回大会でMVPを獲得した西田蓮斗選手。

小学6年生でフィットネス感覚で競技を始め、今では世界タイトルを狙う選手へと成長を遂げた15歳の新星だ。

今回は、THE TEMPESTでの戦いを振り返りながら、格闘技との出会い、そしてこれから目指す未来について話を聞いた。

西田 蓮斗(にしだ れいと)

所属:伊原道場 越谷
生年月日:2009年12月6日
出身地: 埼玉県越谷市

経歴:THE TEMPEST 第5回大会でMVPを獲得。小学6年生から格闘技を始め、15歳でプロデビュー。2025年11月28日には、スペイン・マドリードで行われるWKN世界フライ級タイトルマッチに出場予定。日本ムエタイ界の次世代を担う期待の新星。

15歳、初MVP
ここから本当の戦いが始まる

ー今回は、RDX JAPANがメインサプライヤーを務めるTHE TEMPEST 第5回大会でMVPを獲得されたことを受けて、インタビューをさせていただきます。まずはMVPおめでとうございます。MVPを獲得した率直なお気持ちをお聞かせください。

西田)MVPは初めてだったので、すごい嬉しかったです。大会の中で一番っていう感じなので、自信にもなりました。

ー今回は一般ムエタイトーナメント -55.0kgでの優勝となりました。優勝を決めた試合を振り返っていただけますか?

西田)相手が結構パンチで来る選手ってことは知っていたので、蹴りを意識して、出していく感じで戦いました。自分の中ではけっこう満足ができた試合でした。

ーTHE TEMPESTは今回で2回目の出場ですよね。大会の雰囲気はどうでしたか?

西田)2回目の出場でしたが、前より全体のレベルが上がってました。すごい緊張感があって、いい雰囲気でした。何より会場が広いので準備や休憩スペースが充実していてストレスなく出来ました。

初のMVPをTHE TEMPESTで獲得した

ー今回から大会グローブがRDX WAKOシリーズのグローブに変わりました。使用感はいかがでしたか?

西田)とても握りやすかったです。硬い分、相手にパンチが効きやすい感じがしました。自分的には好きなグローブでした。

ー普段、グローブを選ぶ時はどんな基準で選んでいますか?

西田)デザインは結構見ますね。かっこいい方がテンションも上がります。あとは硬さとか、握りやすさとか、耐久性も気にします。長く使えるかどうかも選ぶ大事な基準です。

尊敬する人たちの背中を見て
変化した心

ー最初に格闘技をやろうと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

西田)格闘技を始めたのは小6くらいにフィットネス感覚で始めたのでまだ最近です。もともとお父さんが格闘家っていうのもあったんですけど、伊原道場の本部で練習を見させてもらったり、身近でプロ選手と接する機会がある中で、格闘技がかっこいいと思い始めたのがきっかけです。それからはお父さんとずっとマンツーマンで練習して試合にも出始めました。

一つひとつの言葉に、緊張と誠実さが滲んだ

ー元々は、格闘技以外にもスポーツをされたりもしたんですか?

西田)サッカー、バスケ、水泳はやってたんですけど、あんまり長く続かなかったです。チームプレーより個人でやる方が自分には合ってると思いました。

ー西田選手の強みはご自身でどこだと思いますか?

西田)自分は結構目が良くて、相手を見て合わせる蹴りとか、カウンターが得意です。動体視力とか反射神経は良い方だと思います。

ー逆に、自分の課題だと感じている部分はどこですか?

西田)パンチ力はそんなにある方じゃないと思ってます。でも、倒せるときは倒したいし、負けない選手でいたいっていう気持ちはあります。

動体視力を武器に、パンチ力を磨き“倒せる選手”へ

ーすでにプロでの試合も行っていますが、プロを意識したのはいつ頃ですか?

西田)最初はプロになることなんて全然考えていませんでした。正直、怖いという気持ちの方が強くて、肘もあるし「自分には無理かな」と思っていました。でも、会長に「やってみないか」と声をかけてもらい、KNOCK OUTで戦う龍聖さんの試合を見たときに「やっぱり格闘家はかっこいいな」と思って、挑戦してみようと決心しました。

ー試合前に感じる恐怖心や緊張は、今でもありますか?

西田)めっちゃ怖いなって思ってます。試合前とか不安になることも多いですし。でも、強い人の試合を見たり、先輩とかに相談したりして少しずつ慣れていきました。龍聖さんもそうですが、プロで活躍する選手が相談にのってくれたのは大きかったです。

ー試合前に怖さや緊張を和らげるルーティンってありますか?

西田)試合の1週間前頃からは切り替えるようにしてます。「楽しんでやろう」って気持ちでリングに上がることだけを考えて調整をしています。

楽しむこと、それが一番の調整法と語る

ー西田選手の周りには活躍しているプロ選手がいるのも大きいですよね。

西田)龍聖選手や軍司選手などプロで活躍している選手と一緒にトレーニングして食事まで出来るのはとてもプラスです。強いのもそうですが、格闘家としての考え方や心構えも近くで感じることが出来てます。少しでも近づけるように背中を追いかけています。

ー伊原道場越谷のトレーナーもタイの方々が多くて本場のキックのトレーニングが出来そうですね。

西田)はい、チューワタナジム(タイの老舗名門ジム)の指導者なので、本場の技術を教えてもらえます。タイの技術を日本で習える環境ってなかなかないので、ありがたいです。

ー今、重点的に鍛えているのはどんな技術ですか?

西田)ムエタイをメインでやっていきたいので、肘と距離感を意識して練習しています。肘は強い武器ですけど、瞼が切れたりリスクもあるので、その分しっかり練習してます。

ー11月にはスペインで試合が組まれていますよね?

西田)11月28日にスペインのマドリードでWKN 世界フライ級タイトルマッチをやります。相手は後楽園で一回勝ってる相手なんですけど、世界タイトル戦なので、そこでもしっかり勝って自分の力を証明したいです。

ースペインでの試合も楽しみですね。憧れている選手や、目標にしている選手はいますか?

西田)もともとはONEで活躍するロッタン選手のKOがすごく好きでした。最近は龍聖さんですね。さっきの話しと被りますが、普段一緒に練習していて、リングの中だけじゃなくて普段の生活や姿勢もすごく尊敬しています。試合前に相談に乗ってくれたり、アドバイスくれたりして、本当にありがたいです。軍司選手もいろいろアドバイスくれるので尊敬している選手の一人です。

アマチュアで積み上げた実績を胸に、プロの世界へ挑む

将来はONEの
ベルトを狙いに行きます

ー格闘家として活動はしていますが、まだ15歳。学校生活や友達とはどんなふうに過ごしていますか?

西田)学校の部活はやってなくて、完全に格闘技に専念しています。学校の友達とは遊んでますが、やっぱり体を動かすのが好きなので動く遊びが多いです(笑)

ー食べ盛りの時期ということもあり体重管理も大変だと思いますが試合後に一番食べたくなるものとかありますか?

西田)甘いものがめっちゃ好きなんです。ケーキとかドーナツとか。減量中とか試合前は全然食べられないので、試合が終わったらめっちゃ食べます。食べ過ぎるくらい食べちゃいます(笑)

ただ普段も試合前もご飯はしっかり食べれてるんです。ジムでしっかりと食べる物、カロリー計算までしてくれているので、減量はそこまで大変ではないです。

ー選手として以外で興味があるものはありますか?

西田)格闘家として結果を出した上での話しですけど、トレーナーとか食事管理とか、裏方の仕事もやってみたいです。格闘技が好きなので最終的にはずっと格闘技に関わっていたいと思ってます。

リングを降りれば、15歳の少年らしい笑顔を見せる

ー目標としている舞台、将来のビジョンを聞かせてもらえますか。

西田)今は新日本キックでチャンピオンになって、そのあとは色んな団体にも出て、西田蓮斗という名前を知ってもらいたいです。最終的にはONEとか大きい舞台に出て世界で活躍することが目標です。

ー今日は色々とお話を聞かせて頂きありがとうございました。最後に、応援してくれている人たちへ一言お願いします。

西田)応援してくれてる人たちには格闘家として結果で返せるように試合で見せたいと思っています。11月のスペインでのタイトルマッチでもしっかり勝ってベルトを持って帰ってくるので、これからも応援よろしくお願いします。

ーお忙しい中、練習の合間にインタビューを受けていただき、ありがとうございました!

西田 蓮斗

RDX Japan編集部
インタビュアー  上村隆介

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